勉強・教育

子どもが甘えてくるのはなぜ?「甘やかす」「甘えさせる」の違い

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皆さんは子どもの甘えにどう対応していますか?

  • 歩けるのに「抱っこして」
  • 自分で食べられるのに「食べさせて」
  • 食事中にテレビを観たがる
  • 着替えをしない
  • トイレに行っても自分で服を脱ごうとしない
  • ご飯を残した直後に「お菓子買って」

子育て中のママやパパを時々悩ませるのが、こういった子どもの甘えをどこまで許し受け入れるかということです。

「甘やかしてはいけない」
なんとなくそう思う方は多いのではないでしょうか。

ところが「甘えさせる」という表現もあり、戸惑うこともありますよね。

「甘やかす」と「甘えさせる」

これらはどう違うのでしょうか?

似たような言葉で、違いをきちんと説明できる方は少ないかもしれません。

今回はこの「甘やかす」と「甘えさせる」についての違いや、またそれによって生じる子供へのさまざまな影響についてご紹介します。

子どもを「甘えさせる」?「甘やかす」?

「甘えさせる」ことで安心感が得られる

子供とのスキンシップや心の通ったコミュニケーションはできていますか?

幼い子供に限らず、中学生でも高校生でも甘えたい時があります。
それをわがままや憂さ晴らしと一蹴してはいけません。

子供は、未熟でアンバランスな心身を抱えながらも自立をしていく過程でちょっと不安になったり、疲れたりする時があります。

甘えさせるというのは、疲れた渡り鳥が少し羽根を休める場所を作ってあげるというイメージです。具体的には

  • 抱きしめる
  • 手をつなぐ
  • 向き合ってしっかり話を聞く
  • 認める
  • 温かい言葉をかける

などといった行動が挙げられます。

小さい子供たちは、大人が当たり前に過ごしている生活の中に、新しい発見や喜び、そして驚きや不安をたくさん感じています。

毎日が大冒険です。

子どもにとっては毎日が大冒険

そんな日々を送る中で、家族といる時間が緊張の連続・不安の連続では乗り切れませんよね。

特にママやパパとの温かな時間は非常に重要で、心身の癒しになるのはもちろん、また明日元気に過ごす心のエネルギーにもなっているのです。

子供を受け止めしっかり甘えさせることは、心の安定・大きな安心感へと直結します。
この安心感は自信や自己肯定感、健全な自立へと繋がっていくのです。

「甘やかす」とは?

それでは「甘やかす」は「甘えさせる」とどう違うのでしょうか?

  • 「泣き止ませたいから」
  • 「静かにしていてほしいから」
  • 「急いでいるのにしつこく駄々をこねるから」

などといった理由で、子供に物を与えたり要求を受け入れてしまうことがあります。

一見子供の気持ちを叶えてあげているように見えますが、物に頼ったり、子供の言いなりになって、一時的に黙って従ってもらうだけの“その場しのぎ”といえます。

こういった「甘やかし」はよくないことだと親が自覚していることもあります。
だからと言ってどうしていいかわからないまま、その「甘やかし」を続けてしまいがちです。

「甘やかし」やめようとしても、子供も「こうすれば親は自分の言うことを聞く」と知恵をつけたり、わがままが通れば一瞬満足するものの、本当に心が満たされているわけではないので、要求がエスカレートしていきます。

それは時に「子供の自立を妨げる甘やかし」へと変貌していきます。

子どもを甘やかしてしまうと・・・

子供は日々成長しています。
特に保育園や幼稚園などに通うようになると、先生やほかの子供の影響を受け、目覚ましいスピードで成長していきます。

親の中では「いつまでも幼い子供」のイメージが強いものですが、親が思っている以上に子供はたくましく育ち、自立心も旺盛になります。
きちんと向き合って話せば状況を理解したり、我慢できるようにもなっていきます。

3~4歳くらいになると少しずつ交渉もできるようになり、話し合いによって親の都合と子どもの感情との折り合いをつけることも可能になってきます。

こういった成長を見逃して安易に「甘やかす」ことによって、せっかく芽生え始めた自立心や協調性の種を摘み取ってしまうケースがあります。

なんとなくその場しのぎでやっていることが、実は子供をダメにしてしまっているとしたら、そんな残念なことはないですよね。

「spoil」=甘やかすと・・・

英語に「spoil」という単語があります。スポイルと読みます。
語源はラテン語で、「奪い取る」という意味です。
その「spoil」、英語の意味は

「甘やかせて人間性をダメにすること、役に立たなくする、台無しにする」

というものです。
甘やかせることで子供の大事なものを奪い取ってダメにしてしまうということのないようにしたいですね。

それでは、どんなことに気を付ければよいのでしょうか?

自立心を育むポイント

  • 過保護や過干渉になっていないか?
  • 自分の気持ちを自分の言葉で表現させる

過保護や過干渉になっていないか?

その場しのぎで甘やかせてしまうのには、大人側の事情が背景にあることがあります。

たとえば、

  • 忙しくて時間がないから
  • 自分でやらせると時間がかかるから
  • こぼしたり壊したりする可能性があって危ないから
  • どうせできないから
  • 危ないから(けがをしたらかわいそうだし親も困る)

といった理由で先回りして何でもやってあげてしまうのは、その方が大人はラクだからです。
いわゆる「過保護」や「過干渉」などといった言葉でも表現されることもあります。
「子どものため」と言いながらも実は「自分のため」に動いてしまうのです。

子供は大人のすることを真似しながら、自分でやってみようという気持ちが芽生えてくるものです。
多少危険であっても、痛みや怖さを味わうことが次に繋がる経験にもなります。
それを先回りして回避させると、いつまでも「危険」を判断する能力が身に付かなかったり挑戦する気持ちを失ってしまったりします。

子どもを見守る

もちろん最初から上手くできるわけではありません。
とてつもなく時間がかかってしまったり、同じことで何度も失敗したりします。
予測してついつい手助けしてしまいそうになるのですが、グッとこらえて見守りましょう。

自分の気持ちを自分の言葉で表現させる

「甘やかし」は行動だけに限らず、言葉のやり取りでも気を付けたいポイントです。

子供は考えをまとめて話すことがなかなかできません。
知っている言葉の数も決して多くないため、言葉に詰まったり出てこなかったりということも頻繁にあります。

そんな時

  • 「ああ、わかったよ」
  • 「今こういうふうに思っているのね」
  • 「だから、こうなるんだよね」

と、立て続けに先回りして話していませんか?

また、子供が一所懸命他人と話そうとしている時に、親が「〇〇ちゃんはこう言いたいのよね」と割り込んだりしていませんか?

これは子供が言おうとしていることを妨げることに繋がります。

2~3歳の子どもでも困れば「えーと、何て言うのかな?」と聞いてきます。
時々助け舟を出すのであれば構いませんが、まずは子供が自分で言葉を探して話せるように待ってみましょう。

子どもが話せる機会

うまく相手に伝わった時の「やった!」という達成感が子どもの自己肯定感を育みます。

逆に親が先回りして言ってしまうことを繰り返していると、自分が本当はどう思っているかということに鈍くなったり、親や友達の意見に頼るようになってしまいます。

上手に話せなくても、自分の気持ちを自分の言葉で表現させることが非常に重要なのです。

子供の試練は親の試練

共働き世帯やシングル世帯が増え、親も時間に追われて忙しい日々を送る現代。
時間に余裕がなくて、子供の「やる気」についイライラしてしまう人も少なくないでしょう。

しかし子供の試練は親の試練でもあると受け止めることが大切です。
親として大事な「踏ん張りどころ」なのだと思って一緒に頑張りましょう。

「甘えたい」のはなぜ?

  • 小さい子供の「甘えたい」ケース
  • なかには深刻な悩みが隠れていることも・・・

小さい子供の「甘えたい」ケース

幼児から小学校低学年ぐらいまでは、「何となく甘えたい」ということも多くあります。

これといった理由や心配するようなことが隠れているわけではなく、疲れた時や眠い時、寂しい時など、いろいろなケースがあります。
そういった落ち着かない気持ちを物でごまかすと、根本的な解決をしないまま「物が自分を満たしてくれる」と脳が勘違いするようになっていきます。
それが将来、依存症などの心の病につながる可能性もあります。

子どもが甘えたい時は?

忙しいとついつい「今は忙しいから」とお菓子やおもちゃを与えたくなってしまいがちですが、たとえ少し待たせたとしても「甘えたい気持ち」を心と身体で受け止めてあげるようにしましょう。

たとえば5分程度抱っこしてあげるだけでも、子どもは安心することができます。
甘えたいという心を心で満たしてあげることにより、日常を安心して「冒険する」ことができるのです。

なかには深刻な悩みが隠れていることも・・・

年齢が上になればなるほど、「甘えたい」の裏側には深刻な悩みが隠れている可能性もあります。
特に、普段甘えずしっかりしている子が突然甘えだした時は、何らかのシグナルを発している場合も考えられます。

「どうしたの?」といきなりストレートに聞いたり、「急に甘えて気持ち悪い」などとからかったりしないように気を付けましょう。
「いつもしっかりしていて感心しているよ。でもこういう時もあるとママも嬉しいな」と「甘えてもいいんだ」と安心させ、「寄り添う」思いで接してください

「甘やかす」ことが成長に与える影響

接し方次第で子供の人生が変わることもある

「甘やかす」は物欲を満たすことや、わがままを聞いてしまうケースが中心。
子どもはまだまだもやもやした気持ちの解消方法がわかりません。
子どもの言いなりになったり、物で偽物の安心感を与えることはなるべく控えましょう。

一方、「甘えさせる」はコミュニケーションやスキンシップで子供に安心感を与えるものです。

物欲やわがままを聞くことの全てが悪いわけではありませんが、一度聞いてしまうと子供はそれが解決方法なのだと勘違いして、同じパターンを繰り返そうとします。
それでも心は満たされないので要求もエスカレートします。

「あの時は特別」という事情は、子供にはなかなか通用しません。

そのうちに自分の思い通りにいくことを当然と感じ、他者に合わせる・譲るといった配慮に欠け、集団生活の中で孤立を招く可能性もあります。

これは長い目で見ると子供にとってとても不幸なことです。
対人関係がうまくいかないと次第に自信を失い、物事への意欲や向上心なども持てなくなってしまいます。

子どもとの接し方は?

まとめ

「甘やかす」というのは、

  • その場しのぎ
  • 大人にとって都合の良い子にする
  • 子どもの心に寄り添わず闇雲に言うことを聞く

といった行為を繰り返し、子どもの心を遠回しに傷つける行為といえます。

対して、「甘えさせる」というのは、

「私は何があってもあなたの味方」
「あなたのことがとても大切」

という無償の愛情を送り続ける行為です。

子供の甘えには、子供にとってプラスになる方法で向き合っていきましょう。
それが子供の自立心や自己肯定感を育み、人生をより有意義で豊かなものへと広げていけるようになるのです。

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