秋から春にかけて猛威を振るうインフルエンザ。
予防接種をうつかうたないかという議論もありますが、今年(2017~18年)は数が足りず、「うちたいのにうてない」という人も多かったようです。
そしてじわじわと感染が拡がり、「我が子のクラスでも3人インフルエンザか……どうなるかな?」などと思っていると突然学級閉鎖・学年閉鎖のお知らせ!
途方に暮れてしまいますよね。
何人以上休むと学級閉鎖・学年閉鎖になるのか?
我が娘が通う園でも、先週2人、週明けの月曜4人が罹患。翌日火曜に7人お休みの連絡が来たとのことで、登園時間の15分前に急遽3日間の学級閉鎖となりました。
「うちの子は元気だし、うつっても仕方ないから預かってくれ~」と心で泣きながら、ふと「4人に1人の罹患くらいで学級閉鎖しちゃうものなの?」と思ったり……。
実は、学級閉鎖に明確な基準はありません。
クラスの人数の3割くらいが大まかな目安になるようですが、そうとも限りません。
例えば東京都立川市ではHP上で「在籍人数」「届け日の欠席人数」「患者総数(回復して出席している子を含めた数)」を細かく発表していますが、こちらを見ると15%前後(6人に1人の子が欠席)で閉鎖している学級もあります。
「感染拡大予防の必要がある」と判断されれば少ない人数でも学級閉鎖になることがあるのです。
学級閉鎖の際にやってはいけない3つのこと
今回は自分の子どものクラスや学年が学級閉鎖になった場合の「やってはいけない3つのこと」をご紹介します。
- 人混みのある場所にお出かけ
- 同じクラスのお友達と遊ぶ
- 疲れを溜める
人混みのある場所にお出かけ
感染機会は学校だけではありません。電車や商業施設、室内遊園地など人が集まるところにはインフルエンザウイルスも集まります。
とはいえ元気な幼児・児童がずっと家にいるわけにもいきませんよね。
お出かけするときはマスクをつけさせたり、こまめに水分補給するなどして、ウイルスの侵入をできるだけ防ぐようにしましょう。
マスクはウイルスからガードすると同時に、粘膜を乾燥させない効果もあります。
喉が乾燥すると粘液上皮細胞の線毛働きが鈍り、ウイルスを体外に排出できなくなります。
「僕は元気だからマスクはしない!」と言う子にも、「元気でもマスクをする意味」を子どもにもしっかり伝えましょう。
粘膜を乾燥させないという意味では水分補給と並んで、うがいも大切です。
同じクラスのお友達と遊ぶ
インフルエンザのウイルスが人の呼吸器や腸管の粘膜から細胞に入り込むのにかかる時間は、たったの20分です。
1個のウイルスは16時間後には1万個にまで増殖します。潜伏期間が1~3日と大変短いのはこの増殖スピードのためで、しかも潜伏期間中から人にうつしてしまうのです。
本来の「感染拡大予防」の観点からすれば閉鎖期間中は会わないようにするべきなのですね。
でも退屈しているのにそんなわけにもいかない……そんな心の声が聞こえてきます。
賭けのようにはなってしまいますが、あとで「うつされた!」「うつした!」とトラブルになることのないように、一緒に遊ぶお友達の親御さんとはせめて「お互いにすでに罹っていて相手にうつす可能性もある」ということを共有しておいたほうが良さそうです。
疲れを溜める
周囲でインフルエンザが流行っていてもかからない人はかかりません。予防接種をしていようがしなかろうが、最後は本人の免疫力次第です。
また、潜伏期間中に倦怠感やだるさを感じることもあるのですが、幼児・児童はなかなか自覚できないことも感染拡大の要因のひとつになっているようです。
学級閉鎖期間中は、ここぞとばかりに土日混み合うスポット(有名テーマパークなど)に行きたくなってしまうかもしれませんが、「もしかしたら我が子の体は、今ウイルスと戦っているかも」ということを忘れないようにしたいものです。
同時に、身体を温める、栄養のあるものを食べる、良質な睡眠をたっぷりとる、といったことも大切です。
これは大人にも言えることですが、家族でしっかり免疫を高めてこの時期を乗り切っていきましょう。
大切なのは子どもの立場に立つこと
幼児・児童というと「やりなさい」といってもなかなか言うことを聞かないお年頃。
「やらないとどうなるか、やるとどうなるか」を子どもの立場に立ってメリット・デメリットを丁寧に教えてみてください。
一緒に考えたり、調べてみたりしてみてもいいですね。
わざわざ苦しい思いをしたい子はいないと思うので、比較的すなおに予防に応じると思いますし、人体の仕組みやミクロの世界に興味を持つきっかけにもなるかもしれません。
学級閉鎖で突如出現した「まとまった時間」を「困る時間」ではなく「親子の良い時間」にしていきましょう。