小学校受験をする際に、親に求められることは何でしょうか。
小学校受験に向いている親と小学校受験に向いていない親とは?
小学校受験に必要な親の心得についても紹介していきます。
目次
小学校受験に向いている親・小学校受験に向いていない親
小学校受験は、「親を見られる」とも言われます。
受験をする子どもはもちろんのこと、父親と母親の役割も非常に大きいものとなります。
はじめに小学校受験に向いている親、向いていない親の特徴を紹介していきます。
小学校受験に向いている親
子どものことをしっかりと観察し、性格や資質などを客観的に把握できる
我が子が好きな事、苦手な事を知っていますか?
どんな時に目が輝くか知っていますか?
年齢に応じたしつけを行える
- 正しい挨拶ができる
- 靴を揃える
- 体操着などをたためる
- 箸を正しく持てる
- 人の話を聞く
これらも大切なのですが、実はもっと大切なしつけがあります。
親の目の前でお友達と喧嘩になった時、言うことを聞かない時、あなたならどうしますか?
小学校受験では「行動観察」というものを通して、その子の資質を見ます。
そして、どの学校も自分の学校で周りの子どもたちと共感・協同して生活ができる子供に入学してもらいたいと考えています。
小学校受験をする年頃の幼児に他人を思いやる心を持たせるには、もしも自分の身に同じことが起きたらどのような気持ちになるかを考えさせたり、他の人も自分と同じなのだとわからせるようにします。
これは単に子どもに「ごめんなさい」と謝らせることよりも大切なことです。
子供が円滑な集団生活をしていく下準備をするのが幼児期のしつけです。
謙虚になれる
教室によっては親に厳しい指導をするところがあります。
始めは驚くかもしれませんが、小学校受験は親の受験ということを考慮すれば、そのような教室は誠実な教室と言えるかもしれません。
謙虚・柔軟・すなおな親には教室側も真剣に対応しようとします。
時にそれが厳しい指導にもつながるのです。
小学校受験に向いていない親
では、小学校受験に向いていない親はどんな親でしょうか?
子どもに自分の理想を押し付けたり盲目になってしまう親
具体的には
- 自分の夢や見栄などの為に小学校受験を志す
- 子どもの性格などを考慮せず知名度などで志望校を選ぶ
- ビジョンもないまま、とりあえずエスカレーター式で大学まで行かせれば安泰と信じている
- 周りが小学校受験をするから自分の子どももさせなければいけないという考えを持つ
などです。
柔軟に考えられない
準備していく数年の間にも子どもはどんどん成長していきます。それに伴って受験校や志望理由などが変わるのは当たり前です。
場合によっては小学校受験をしないほうがよいという結論に至ることもあります。
頑なにならず、子どもの様子をよく見ながら柔軟に対応していくことが大切です。
そして「何のために小学校受験をするのか」「どうしてこの学校を志望するのか」などについてもいつも家族で常日頃から話し合っていきましょう。
雑な印象を持たせる
無意識に行ってしまう動作などもしっかり見られています。
- 書類を片手で受け取ってしまう
- かかとを引きずりながら歩く
- 感情を顔や態度に出してしまう
- バッグの中が乱雑
- 座るとすぐ足を組む
- 猫背
など、ついうっかりやってしまいがちなことですが、いくら子供がきちんとしていても親がだらしないと大きな減点対象になります。
学校側からすれば、通う子供とその親は学校の看板のような存在だからです。
学校側に「こんな親子に通ってほしい」と思ってもらえるように普段から無意識の言動について見直していきましょう。
共働き
これは意外に思われるかもしれませんが、小学校受験において共働きは不利に働くと思われがちです。
共働きが不利に働くのかどうか気になる方も多いかもしれません。
以前は不利だと言われてきましたが、現在はどうなのでしょうか?
小学校受験に共働きは不利?
小学校受験の対策を取る際に、共働き家庭だと思うように時間が確保出来なかったり、そもそも小学校受験で共働き家庭が不利となってしまうのではと考えるかもしれません。
ですが、小学校受験ポータルサイトの小学校受験新聞によると、共働き家庭が受験で不利になるということはないようです。
昔は願書に親の職業を記入する欄がありましたが、最近は親の名前と年齢だけで、職業欄や学歴欄がなくなる学校が増えるなど、家庭環境では判断しないという姿勢を見せる私立小学校も多くなっています。
学校内に学童を設置して夕方まで子どもたちを預かってくれる私立小学校もあります。
このようなことから、現在は小学校受験を共働きだからという理由で諦める必要はありません。
ですが、やはり学習に取る時間は共働きだとどうしても短くなってしまいます。
幼児教室に通うという点は、土曜や日曜に開校しているところを選べばよいのですが、家庭での学習時間は朝の時間を利用したり、休日に取り組むなどの工夫が必要になります。
また、幼児教室は平日クラスの方が少人数で手厚い指導を受けられるケースも多いです。
平日にクラスに通わせたい場合は、祖父母やシッターに送迎を頼むなどして小学校受験の準備を進めましょう。
学習する時間が少なくても、親子共に集中して取り組むことができれば、共働きでない家庭と比べて大きく出遅れるということはないと考えられます。
ただ、母親が専業主婦であることを前提としている小学校も存在します。
そうした小学校に入学してしまうと、行事やPTAの活動などが平日中心で、共働きだと支障が出てくることもあります。
小学校受験の際には、学校側がどんな親(=家庭環境)を求めているのかも研究して、入学したものの考え方が学校と合わないという不一致が起こらないように志望校を考えていくことも大切です。
小学校受験で親が心得ておくべきこと
小学校受験をするにあたって、親が心得ておくべきこととは何でしょうか?
まず、小学校受験で親が担う1番の役割は子どもをサポートしていくことだということです。
どのようにサポートしていくのかというと、小学校受験を意識し過ぎてピリピリするのではなく、スポーツや友達との遊びなどを通じてたくさんの経験を積んでいけるようにします。
幼児は情緒も不安定になりがちですが、安心感を与え、信頼関係を築くことも重要です。
子どもを交えて家族で様々な会話をしていくことも欠かせません。
一見すると、小学校受験とは直接関係がないように思えますが、小学校受験で求められるのは学力よりも、本人の資質・家庭環境です。
温かい家庭で育った子どもはのびのびと快活であることも多く、自己肯定感も高く、自信を持って物事に取り組んでいくことができます。
一方で、ピリピリした雰囲気が家庭の中で流れていると、子どもは不安を感じて生活を送ることとなり、自分の力では判断することが出来ない子どもやひねくれた子どもになってしまう恐れもあります。
子どものために小学校受験を考えているのに、小学校受験のためにピリピリしてしまうのでは本末転倒です。
そうなってしまわないよう心掛けていくとともに、小学校受験に関わらず、幼児期に大切なのは「できた!」という達成感、保護者への信頼と愛着、同年代の子と遊ぶ体験などであることを忘れないように過ごしましょう。
その上で、親は受験に備えて、志望校の出題傾向など情報集めを行っていきます。
情報をしっかりと集めて、小学校受験に際して無理や無駄のない対策を考えていくのも親が子どもにできるサポートとなります。
小学校受験のキーパーソンは誰か
子育てや受験対策は母親との関わりを主体として進んでいくイメージがありますが、母親だけでの主導では時間的にも精神的にも限界を迎えることがあります。
また、面接では、父母・子ども間の信頼関係が築けている家庭かどうかを見るという私立小学校もあるそうです。
母親だけが小学校受験に猪突猛進で、父親は小学校受験に実は反対で…という状態だと、小学校受験に不利になるだけでなく、子どもにも悪影響になることがあります。
父親も常日頃から子どもと近い距離で接して、父親ならではの関わりができているか、家族一丸となって同じ目標を持って合格へと進んでいるのかがポイントとなってきます。
そして父親は子どもにとって絶対的な信頼感を与える存在になることが重要です。
言い換えると、「お父さんがいれば大丈夫!」と子どもが思えるような信頼関係をしっかりと築いておかなければなりません。
それだけではなく、両親が信頼し合って同じ目標に向かっている家庭の中で子どもが育っているかという点を学校側は注目しています。
夫婦でも普段からコミュニケーションを取り、お互いの考えを把握した上でどのようにしていくかについて話し合っていきましょう。
父母間で育児の方針が合致しているか、日ごろからコミュニケーションがとれているかなどは、その日の言動だけで繕えるものではありません。
小学校受験のキーパーソンは父親なのです。
まとめ
小学校受験に必要な親の心得についてまとめてきました。
小学校受験で最も大切なのは家庭環境であり親なのです。
それはなりふり構わず合格へと向かっていくことではなく、普段からよくコミュニケーションを図り、家族みんなが納得した答えを持った中で、小学校受験に向かっていくことが大切です。
小学校受験は、合格することだけに囚われピリピリと過ごすのではなく、家族間の良質なコミュニケーションや様々な経験を積み重ねて培われる豊かな心が合格への何よりの近道なのです。